ペットショップに並ぶたくさんのキャットフードの中から飼い猫に安心して与えられる一品を選ぶのはなかなか大変なことです。
続々と新商品が登場したり、飼い猫の偏食や食べ飽きがあったり、動物病院からキャットフードを薦められることもあります。
今回はキャットフードの選び方を基本から解説していきます。
【ペット食育士監修】キャットフードの選び方
沢山種類のあるキャットフードですが、どうやって選べば良いのでしょうか。
アメキャッツ家ではこれまで、ヒルズ、ロイヤルカナン、ニュートロ、ピュリナワン等いろいろ試してきました。
そんなキャットフードですが、今回はペット食育士の資格を持つペットの専門家である大谷幸代さんに監修とアドバイスを頂いておりますので、フード選びで悩んでいる飼い主さんは是非参考にしてくださいね!
記事監修
学生時代にイギリスへドッグトレーニングの勉強の為、短期留学。ホリスティックケアアドバイザーやペットアロマセラピスト、ペット食育士などの資格も取得。
また、ペット関連用品の開発や雑誌等へコラムの執筆、ペット専門学校の講師など幅広く活躍している。
現在は愛猫2匹と生活する大谷幸代さんです。
キャットフードの最新事情
ここ数年これまでにない大きな猫ブームが起きており、そのおかげで犬に比べ品数が少なかったキャットフード市場も注目度が高まり続々と各メーカーが新商品を発売しております。
最新のキャットフードを知るには
- 良質な肉や魚を主原料とする
- グレイン(穀物)フリー
- ヒューマングレード
- アレルギー対策
これらのキーワードに注目してみましょう。
グレインフリーとは
ほとんどのキャットフードはトウモロコシや大豆の穀類を粉末化し少量の肉や魚、動物性脂肪を混ぜ合わせ粒状に成型しています。
穀類は肉や魚の量増しになり、安い費用でキャットフードを作ることができるのです。
でも猫は完全肉食性の動物ですので、穀類や野菜を摂取しスムーズに消化吸収する内臓機能を持ち合わせていません。
穀類をメインに作られたキャットフードでも人工的に付けられた肉や魚に似た強い風味に誤魔化され、子猫のうちから食べ続けたことで当たり前の食事と勘違いしているにすぎません。
これらの問題を解決するために、キャットフードに穀類を使用せずに、猫が本来食べるべき肉や魚だけで作られたキャットフードがグレインフリーのキャットフードです。
グレインフリーの代表的なキャットフードは「カナガン」や「モグニャン」や「ニュートロ」です。
グレインとは穀類の意味で、パッケージにグレインフリーと書かれている場合は、猫が消化吸収を苦手とする穀類を使用せず、肉や魚の配合量の多いキャットフードという意味です。
それだけ素材そのままのおいしさや栄養を吸収できるので猫に安心して与え続けることができるという目安になります。
ただグレインフリーのキャットフードは肉や魚の使用量が多いので、その分これまでのキャットフードに比べ値段が高い!という点は知っておきましょう。
ヒューマングレードとは
実はこれまでのキャットフードは原材料の品質や保管に関する基準がなく、腐敗や劣化した肉や魚を使用し作られることも珍しくありませんでした。
そこでヒューマングレードという言葉を使うことで、肉や魚は冷蔵庫で保管されたり、腐敗や劣化、有害物質の残留の無い、人間の食べ物と同じくらいの安全性であることを飼い主にわかりやすく伝えています。
キャットフードを選ぶときの3つの原則
キャットフードを選ぶときは、下記の3点を必ず確認しましょう。
- 原材料表示欄の先頭項目に肉や魚が記載されている
- 着色料や合成保存料などが配合されていない
- 塩やナトリウムが配合されていない
原材料の確認の仕方
これらの情報はパッケージの原材料表示欄に書かれています。
原材料表示欄には、使用しているすべての原材料が記載されており、記載する順番は配合量の多い品目から順番に書かれています。
つまり原材料表示欄の先頭に肉や魚が書かれているキャットフードは肉や魚を一番多く使用しているという意味です。
もし先頭にトウモロコシや大豆と書かれていた場合、肉や魚に比べトウモロコシや大豆など穀類の方が多いという意味です。
着色料や合成保存料にも注意
キャットフードの中には粒がカラフルに着色されている製品もありますね。
野菜入りという言葉の通り緑やオレンジ、黄色の色がついた粒を見るとなんだか健康に良さそうという印象を受けます。
でもドライフードを製造するときは、180度以上の高温で加熱します。つまり野菜本来色合いはすべて失われてしまい、カラフルな色は着色料で人工的に付けているにすぎません。
塩やナトリウムも要注意
同様に塩やナトリウム、Naと原材料表示欄に書かれている場合も要注意です。
これは猫の食いつきをよくするために効果的な方法だからです。
人間も塩辛いスナック菓子やファーストフードが病みつきになったり、ついリピート買いしてしまうのと同じです。
好き嫌い、食べ飽き、気まぐれとかで飼い主を悩ませる猫の食事に塩を混ぜると食欲が増して勢いよく食べてくれます。
ですがこの様子を飼い猫が喜んでいると勘違いするのは大変危険です。
美味しいことはいいことではない
好き嫌いや少食、偏食が続くと、つい品質や安全性よりも猫の好みを優先してしまいますね。
どんなに高品質なキャットフードを買っても、飼い猫がまるで食べてくれないのでは意味がありません。
でも猫の食性に合わない、必須栄養素である肉や魚が十分な量配合されていない、猫に好ましくない危険な成分が配合されているようなキャットフードを飼い猫が喜んでくれるからという理由で何年も与え続けていると、体調不良や下痢、嘔吐、歯垢や歯石といった様々なトラブルにつながりかねません。
キャットフードの費用を節約した結果、高額な医療費を支払うことにもなりかねません。
もちろん高額なフードが絶対に安全ということではありません。
必ず原材料表示欄を確認して、猫に必要な栄養がきちんと配合されているかをチェックしましょう。
病気や体質に特化したキャットフード「療法食」
動物病院では腎臓や尿路、心臓、アレルギーなど様々な症状の改善を目指した療法食というキャットフードを販売しています。
また、治療の一環としてこのようなキャットフードを処方される場合もあります。
療法食を与える注意点は
- 獣医師の処方に従い与えること
- 給与期間や量は獣医師の指示を仰ぐこと
この2点を必ず守りましょう。
療法食はネットショップやペットショップでも購入することができますが、製造メーカーは獣医師の処方の上で与えることを前提に開発しています。
つまり飼い主の判断で与えたり、給与期間や量を決めてしまうと病気の悪化や別の症状を引き起こす危険があるので注意してください。
例えば尿路疾患の治療のための療法食は、あえて塩分の配合量を高くしてあります。塩辛くすることで猫は自然と水をたくさん飲みます。
水をたくさん飲むのでオシッコの量が増え、尿管のできている結石が尿と一緒に排出されるようにするためです。
でも塩分の高い食事を長期間続けると腎臓や心臓に負担がかかり、高血圧にもなりかねません。
大手メーカーのキャットフードは安心?
ロイヤルカナンやサイエンスダイエットといった世界的に有名なキャットフードは独自の研究や栄養学に基づき穀類を配合したキャットフードを販売しています。
グレインフリーに比べると品質や栄養面が劣るのでは?と疑問を感じる方もいるでしょう。
猫は完全に穀類を消化吸収できないわけではないので、この2社は配合する穀類を特殊な製法で加工し、猫の消化吸収への負担を軽減しているのです。
今回はペット食育士の資格を持つペット専門家の大谷幸代さんに監修とアドバイスを頂きながら「キャットフードの選び方」を解説してみました。
あらゆるキャットフードの中から飼い猫の年齢や体質に合わせてBESTなキャットフード選びの参考になれば幸いです。
記事監修
ペットのスペシャリスト 大谷幸代さん
ペット食育士/トリマー/トレーナー/ペットアロマセラピスト/ホリスティックケアカウンセラー/ペット災害危機管理士
学生時代にイギリスへドッグトレーニングの勉強の為、短期留学。ホリスティックケアアドバイザーやペットアロマセラピスト、ペット食育士などの資格も取得。
また、ペット関連用品の開発や雑誌等へコラムの執筆、ペット専門学校の講師など幅広く活躍している。
現在は愛猫2匹と生活する大谷幸代さんです。
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ペット食育士/トリマー/トレーナー/ペットアロマセラピスト/ホリスティックケアカウンセラー/ペット災害危機管理士