猫の遺伝病である多発性嚢胞腎(PKD)が発覚しました。
今まで3ヶ月間、膀胱炎の治療をして来ましたが、尿検査の数値がどうしても改善されませんでした。
先生の判断によりエコー検査をしてもらうと・・・ココの腎臓はとんでもない事になっていたのです。
ただし、猫の多発性嚢胞腎(PKD)は遺伝子検査の確定診断が必要です。
尿を自宅で採取し、病院で4回目の検査
ココは2018年6月から膀胱炎の治療をしていましたが、尿検査の数値がなかなか改善しませんでした。
今までの膀胱炎治療の記事はこちらです。
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そして2018年8月16日、お薬(抗生物質)が無くなり、ちょうど上手く採尿ができたので病院へ検査してもらいに行きました。
今回で4回目の尿検査です。
もういい加減に治っているだろうし、やっとお薬から開放だなと楽しみに結果を待っていました。
ところが・・・結果は前回と同じ数値。
やはりここまで長引いているのも不安だし、先生と相談し明日ココを連れて来てエコー検査をする事になったのです。
病院へココを連れて行くと
翌日ココを病院へ連れて行き、エコー検査をするとの事で、ココは診察台へ、私は一旦診察室から出て待合室で待っていました。
10分位で呼ばれ、診察室へ入り先生から説明を受けます。
まず、膀胱は特に異常は無いとの事。
次に腎臓のエコー映像を見せられ、
とんでもない事実を突きつけられました。
ココの腎臓には穴がボコボコ開いており、小さい穴から大きい穴までびっしりでした。
先生は一生懸命私に説明されていますが、あまりのショックにほとんど頭に入りません。
先生の説明を整理すると、
遺伝性の病気である事
穴は「嚢胞」(のうほう)と言って中には水が溜まっている事
嚢胞はゆっくりと数を増やし大きくなり腎臓の機能を著しく低下させる事
いずれ腎不全となり長生きできない事
そしてこの病気の治療方は現在は・・・無いという事
という内容でした。
とりあえず膀胱炎の治療は一旦打ち切り、「今は様子を見るしかない」との事でした。
帰りの車の中はココの鳴き声だけが響き、どうやって運転してきたのか覚えていないほど動揺していました。
その夜、夫に説明していると、肝心な病名を聞くのを忘れていたのに気付き、ネットでいろいろ調べていると「多発性嚢胞腎」という事がわかりました。
先生の説明内容、エコーの腎臓の映像で間違いないと思います。
多発性嚢胞腎とは?
次に実際にこの病気で闘っている猫ちゃんのブログを片っ端から読み漁りました。
現在も闘病中の猫さん、もう既に虹の橋を渡ってしまった猫さん。
ネット上にあるほぼ全ての情報を読んだと思います。
結果は、極めて厳しい・・・だけでした。
さすがに一週間ほど落ち込んでしまいました。
何と言ってもこの病気の平均生存年数は7歳だそうです・・・・。
遺伝子検査による確定診断
ですがココはまだ遺伝子検査をした訳では無いので「多発性嚢胞腎」と確定診断はしておりません。
この遺伝子検査をするには、
動物病院で採血し岩手大学動物病院で遺伝子診断をするという方法
遺伝子検査専門業者さんに直接検査を依頼する方法
このように2つの方法があります。
私たち一般の人が直接専門業者さんに依頼する場合は、検査キットで咥内の粘膜を採取しそれを送って検査するらしいです。
今はまだ確定検査をするかどうか決めかねています。
猫の遺伝子検査専門業者
ココのブリーダーさんに対する思い
多発性嚢胞腎は親猫からの遺伝病ですので、親猫への遺伝子検査をしてさえいればこの病気の連鎖を止める事はできたはずでした。
ただ、ココを譲渡される時に親猫の遺伝子検査の件を確認していなかったのは私の落ち度でもあります。
それらを踏まえてブリーダーさんへメールで「病気の報告」と「お願い」をしました。
そのメールの内容は、
親猫に対して、どうしてPKD検査をしていなかったのか?
ココの両親から生まれ、既に譲渡してしまった飼い主の方々へPKDの可能性がある旨の連絡をして欲しい事。
この2点をメールで送ったところ、帰って来た返事は、
遺伝子検査は多種ありすぎるため賄いきれていなかった。
(要するにPKD検査はしていなかったという事です)
ココの両親はココ達を生んだ後、引退したのでそれ以来は子をとっていない。
(どうやら他に譲渡したココの兄弟の飼い主さんには連絡しないようです)
そもそも親猫のどちらかは既に発症しているのでは???恐ろしい話です。
そして最後にはこう書いてありました。
私も日々 お客様に喜んでいただけると思い この仕事をしてますが 残念ですね
わかっていたら譲渡には至りませんでした
生き物は完全体は 絶対ありません
そんな事あたりまえであります。
親猫にPKD検査をしていなかったあなたが不完全なブリーダーだと言いたい。
このブリーダーさんとはこれっきりやり取りはしていません。
せめてココの兄弟を迎い入れた飼い主さんに教えてあげたいです。。。
ブリーダーさん選びについて
そもそもこういった遺伝病を避けるため信頼できるブリーダーさんを選んだつもりでしたが全て私の間違いでした。
今になっていろんなブリーダーさんを調べてみると、ちゃんと全ての検査を行っているキャッテリーも沢山あるようですので、事前にちゃんと確認すべきでした。
また、ペット産業の法律や条令に関してもアメリカやヨーロッパなどより日本はまだまだ遅れています。
ココのブリーダーさんの「生き物に完全体は絶対ありません」で済ませるのはあまりにも無責任であり、このような考えのブリーダーさんを排除できるよう、法の整備を早急にしてもらいたいと願っております。
何度も書きますが、こういった遺伝病だけは親猫の検査をしていれば絶対に無くせる病気なのです。
多発性嚢胞腎(PKD)とどう向き合うか
遺伝病である多発性嚢胞腎を受け継いだココを迎えたのもアメキャッツ家の運命なのでしょう。
とても辛いですが、ココは普通の猫のように平均寿命を全うできません。
動物病院の先生がおっしゃったように、現在は治療法がありませんので、症状が出るまでは何も施しようがないのです。
これからココの体調がどのように変化していくのかわかりませんが、とにかく私達家族としましては、ココが「この家に来て良かった」と思ってくれるよう最期まで一緒に闘っていきたいと思います。
現在のココの状態と今後の方針
膀胱炎の治療(抗生物質)は医師の進めにより止める事にしました。
食事はロイヤルカナンオルファクトリーを続けますが、時期を見て腎臓ケアに切り替えていこうと考えております。
ココは現在食欲もあり元気にスズと毎日運動会をしておりますので急変する事さえなければ、今どうのこうのという状態では無いと思います。
ココは3歳になったばかりです。
今まだ元気なうちに沢山遊んで、沢山食べて、沢山思い出を作っていきたいです。
また、同じ遺伝病で悩んでいる飼い主さんと情報交換できたら嬉しいです。
それでは動画でもどうぞ
ご視聴ありがとうございました。
ではまた!
コメントお待ちしております。
*尚、この記事の内容は我家の飼い猫の病気の記録であり、症状や検査結果や病名に関する全ての文言は保証するものではありません。
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